薺句帖

余生の洩らし言、「薺」とは、「なずな」あのペンペングサであります。誤字脱字の常習ゆえ、気になさる方にはお勧めできません。

 

 

 

 どうやら、妻から風邪が感染したようだ。

 数日前から彼女は喉の痛み、痰、咳、倦怠感、微熱といった症状があって、市販の薬を飲んでいる。

 そうして、昨日から自分にも咳、喉、だるさといった症状が出てきたように思う。

 勿論、風邪だと云っているが、コロナではないかという疑いも抱いている。ワクチン接種の三度目はしたが、その後の時間の経過から、ワクチンの効果はまったく期待出来ない。

 そういうことで、今日は一日夫婦して静かに暮らすこととした。

 夏野菜の苗の定植と種まきは、明日以降に延期した。

 連休明けの旅行についても、体調如何では中止せねばならない、キャンセル料を惜しむとしたら、急いで手続きをする必要があるのだが。

 まあ、ちょっとピンチに向かっている気配を感じている。

 それでも、朝方畑まで行ってみた。別に変わったとこは見えなかったので、帰ろうとすると、収穫の頃合いの苺が気になって、つい摘み取り始めてしまった。手に取ると、虫に喰われたのやら鳥にやられたらしきものやら少なくない。さっさと収穫しないとそれらの餌になっしまいそうであった。

 ザル一杯分採れた。

 露地に放置してある苺だから、半ば野生のようなもので、甘みが薄く、酸味が強い。妻は大きめの粒を選んで食べているが、自分は殆ど口にしない。だが、こうして収穫した苺を眺めるのは、好きだ。ちょっと、気分を良くしてくれた。

 

いちご熟れまず蟻喰らひ後人に  泡六 

 

まぶしさはザル一杯の苺かな