薺句帖

余生の洩らし言、「薺」とは、「なずな」あのペンペングサであります。誤字脱字の常習ゆえ、気になさる方にはお勧めできません。

天道虫

 テントウムシは、昆虫のなかでも人に愛されやすいように思われる。

 一昔前、結婚式での定番で「てんとう虫のサンバ」という曲が歌われていた。

 

 畑での作業を終えて、帰りがけにカモミールの繁りに目がゆくと、テントウムシが重なっていた。

 

 

 

 

命継ぐ天道虫の静けさや   

 

 万の生き物の命は引き継がれてゆく、その中で人のみが自滅してゆくのかも知れない。命を粗末にするのは、人だけである。ジュノサイドということばが、今もって現実のものであるのだから。