薺句帖

余生の洩らし言、「薺」とは、「なずな」あのペンペングサであります。誤字脱字の常習ゆえ、気になさる方にはお勧めできません。

暖かに迎えた三月

 三月になった。

 二月は、なんと足早であったことか。

 年が改まって、ますます時の流れが速くなる。

 

 

       如月や子ら横断す手をあげて  泡六

 

 

 如月は、陰暦二月の和名であるのだが、この時期の季語として扱われる。如月というと、初春の二月とは、語感がちがうというのだ。

 「きさらぎ」は、衣更着とも。或いは、小草生月とも、初花月とも、雪解月とも。確かに、二月では素っ気なすぎる。