薺句帖

余生の洩らし言、「薺」とは、「なずな」あのペンペングサであります。誤字脱字の常習ゆえ、気になさる方にはお勧めできません。

思わぬ来客あり。

一月十一日(木) 曇りのち晴れ。最高気温も6℃、冷え冷えとした一日。

 

〇思わぬ来客あり。

 とは、メジロのつがいであった。

 小枝に刺してあった林檎にやって来た。

 

 

 ヒヨドリが餌を離れると、間髪を入れずにやって来る。

 ヒヨドリの戻ってくる羽音が聞こえるとさっと退いて、近くの山茶花の繁みに身を隠す。

 萎びた林檎の四分の一が、いくつかの命に関わるとは、驚きである。

 ヒヨドリも、一羽だけではなかった。もう一羽いた。

 これはどうやら、つがいではなさそうだ。

 二羽の関係が、剣呑そうに見えた。

 一方メジロは、繁殖期を問わずペアで暮らすと、聞いたことがある。

 その通り、仲良く林檎を啄んでいた。

 

 

 

冬空の碧く裂けたりメジロ来る  泡六