薺句帖

余生の洩らし言、「薺」とは、「なずな」あのペンペングサであります。誤字脱字の常習ゆえ、気になさる方にはお勧めできません。

毎朝、鵯餌を食べに。

一月十日(水) 晴れ、日中はやや暖か。

 

〇災害関連死とされる方がいる。熊本地震では、亡くなった方が237人、その内避難生活中に命を落とした方が281人、この方々が災害関連死だった。このことは当時大きな話題となったが、その教訓が能登半島地震で生かされるだろうか。

 学校の体育館のフロワー、あそこで横になって厳寒の夜を過ごすことの辛さを想像するのは容易なのだが。

 気を揉むことだけしかできない。

〇その後、鵯は毎日やってきている。

 今朝は、萎びた林檎であるが、枝に突き刺してから30分も経たずにやってきた。

 

 

 だが、まだ警戒している。

 一回目の飛来は、餌の確認らしい。数分とどまってあわただしく飛び去る。

 それから、次の飛来まで3、40分はある。この間、遠くから餌の周辺を安全かどうか偵察しているようだ、隣家の柿の木あたりで待機しているに違いない。

 二度目は、軽く餌を啄みながら、きょろきょろとあたりを見回して、落ち着かない。が、ガラス越しにカメラを向けられていることには気づいていないようだ。

 朝方は、そのように何度か、来ては去り、来ては去りして餌を食べてゆく。

 そうして、日暮れ前、またやってくるのだった。

 

 

〇生きものは、懸命に生きている。

 のに、自分ときたら・・・・。  

 

去年今年寝ては覚めして十日なり  泡六