薺句帖

余生の洩らし言、「薺」とは、「なずな」あのペンペングサであります。誤字脱字の常習ゆえ、気になさる方にはお勧めできません。

八月の暑い秋、そして九月・深谷シネマ

8月30日 曇り、最高気温35・4度

8月31日 曇り、最高気温35・6度

 

〇こうして、今月の最高気温を記録しているが、2023年8月について最高気温が35度以上の日が、23日あった。30度を下回ったのは8月9日で29・9度のったった一日であった。わずかマイナス0・1度であるから、一ヶ月間真夏日猛暑日の日々であったいうわけだ。

 

〇着古したTシャツを、かみさんが断固廃棄と宣言あり、捨てられてしまった。

 

襟ぐりにほころびあつて八月尽  泡六

 

 

 

9月1日 晴れ、最高気温36.0度

9月2日 曇り、時々晴れ、最高気温35.5度

9月3日 曇り、最高気温35.0度

 

〇隣町の小さな映画館に行った。三年ぶりだ。コロナで三密回避の国家総動員キャンペーンがはられて、映画館も危ないという雰囲気になっていた。小生も自粛に入ったのであった。

 そこは深谷シネマという知る人は知る地方のミニシアターである。深谷シネマは、現在は立派な建物の施設であるが、現在地へ移転する以前は、旧中山道に面した銀行の店舗跡が利用されていた。

 過去の上映リストを見ると、2005年にタカダユキ監督の「タカダワタル的」が上映されている。この映画を特によく覚えているのは、思春期以降の息子を誘って観たたった一本の映画だったからである。とにかく、この時期にはこの映画館へ足を運んでいたのだった。

 当時はサラリーマンで、日々都心へ遠距離通勤の毎日で、映画も日比谷でも新宿でも観ることができたのだが、休日に自転車で隣町まで走って、あえてパイプ椅子に座って観るのが、くつろげた。

 退職してからは、シネコンで観ることできないものが、ここでは観ることだ出来る、自分にとっては貴重な映画館である。こんな時世であるから、経営的に苦しいだろうが、がんぱって欲しい。

 

 

 今日観た作品は、阪本順治監督の「せかいのおきく」。全編糞尿の匂い漂う異色の作品であるが、その実爽やかな青春映画になっていた。小生のミニシアター復帰の第一作目として、ぴったりであった。